2010.02.07 Sun
えー、大変永らく発表が遅れておりました2009年、第11回ゴールデンアウー賞の発表です。
栄えある2009年第11回ゴールデンアウー賞は!
「侍戦隊シンケンジャー」制作に携わったすべてのみなさん!!です、受賞おめでとう!
今日まで発表を引き延ばしていたのはシンケンジャー最終回までをきちんと見終えてから発表、と決めていたからでした。受賞者には焼酎「いいちこ」720mlと手書きの賞状が贈られます、欲しかったら取りに来てね。
そして、あろうことか、小林靖子嬢は奇跡の3年連続受賞ということになります。これは本当に奇蹟です。この快挙をぶち破る人は、多分もう二度と現れないでしょう。と共に、彼女はひょっとしてまた再びゴールデンアウー賞を取り得る可能性が十分にあり、私が知る限りこの時代に於いてたったひとり昭和風味を全身全霊で一線で体現してみせる驚異の人物です。彼女が選んだ創作家としてのスタイル、そのヘヴィーな生き方はもはや方向転換が不可能な生き様のスケールになっており、地獄の戦いを彼女はぶっ倒れるまで進むと思う。僕は完全にギャラリーとなって、彼女が物語に表現する「破壊」と「人間らしさ」をただただ彼女が突っ走り続ける限り見つめ続けていきたい。
でさて、シンケンジャー最終回の評価について。点数を付けるとするならば、30点です。この最終回は、本来の最終回のラスト15分を30分に引き伸ばしたようなもので、この形にしたのも本当の最終決戦のすごさ、ドウコクのハンパない強さを描くためと、あのシンケンジャーの仲間たちの笑顔の解散に時間を割くためにたっぷりと「本来のラスト15分」を拡大したものと思われ、「電王」がやむなく異常なぎゅう詰めで終わったことを反省した、そして見事に話をくくりあげた結果と思われるが、この形を取ったために物語性が前回までですべて終わってしまい、最終回にはほとんどの物語性が失われていた。最終回に残った継続する物語性の面白さと言ったら、彦馬さんが戦場に現れたところ、丹波がタケルを殿と認めたところ、ぐらいだったろう。これは最終回が悪いというよりも、その前2回があまりに奇跡的に名作過ぎたため、ありえない期待を寄せすぎてしまったというのが本当のところだ。
また、ここらへん葛藤があったのかなかったのか、王道なオチに終わったのがやすこにゃんの本意だったのかどうか、というところも気にかかる。
破壊者小林靖子の本意のオチだったのだろうか?
大人意見で恐縮だが、僕としてはドウコクに勝ってほしくなかった、というのが本当のところだ。
窮地には陥ったもののしかし毎度の如くドウコクを倒せたのは、ファンとしてはつまらなかった、正確に言うと、シンケンジャーという物語を面白くしていたのはメインワルモノたちの不思議な人間味であり、得体の知れないドウコクのハンパない強さだった。絶対に勝てない気配こそがシンケンジャーに悲壮感を、そして逆にあの明るさの強さっぷりを際立たせていた。
端的に言うと、半死の重傷を負ってシンケンジャー一同がぶっ倒れつつドウコクにとどめをさすものの、滅びかける寸前にシタリがドウコクに合体してなんとかドウコクが三途の川に逃げ帰り当面の封印を果たしたものの一抹の不安を残してエンド、の方がよかった。シタリが逃げたのもみんなの笑顔の解散もとりあえずの終わりで続編を匂わす制作的意図を感じざるを得ず、ラスト全員包帯まみれで屋敷の縁側に座り込み「ドウコクが復活したならまた戦うだけさ」と満身創痍のまま微笑み合う、そんな終わり方の方がよかった。
まあ最終的に言うと、ああいった形でみんながあっさりとばらばらになるエンディング、あれがほんとに寂しかっただけです(笑)
あの王道的終わり方が小林靖子の本意だったのかそれとも子供向けとして避けられないハッピーエンドだったのか、そこらへんいっぱいやすこにゃんと話したいなあ(笑)
とりあえず小林靖子がチャレンジする物語制作の王道としてとてもキビしい道として、そして彼女が必ず形にしてみせるスタイルとして、すべてのキャラクターに人間味を、花道を与えるというのがある。これはすごく難しい、ツラい行為なのだが、彼女はかならず物語をそういう形で作り上げる。死にキャラを絶対に作らない、すべてのキャラクターに物語の中での必然性を持たせ、そして素晴らしいシーンを用意し、その人物の印象をしっかりと残す。このことに関する彼女のチャレンジは凄まじい。
この本篇の火急の展開に入ってからも、本来なら主人公のタケルに振るべきキメのセリフを、みごとに千明や源太、流ノ介に振り分け、ドウコクを倒すキメをなんと流ノ介にさせたのである。これは本当に小林靖子ならではだと思う。彼女は本当にすべてのキャラを立たせたし、そして他のキャラを活かせる人柄に殿、タケルを描いた。まあ本当に、彼女の本には素晴らしい優しさを感じるのである。
でさて、役者を褒めたい。その前に、キャスティングを褒めておく。よくこのメンツを奇跡的に集めたなあと。ほんとに素晴しい配役で、奇跡だと感じる。名作に奇跡はつきものだけれど、いやあ、最高のキャストだった。
志葉丈瑠役 松坂桃李・・・この役者、本人自体がちょっと変わったものを持っている人で(笑)、やられたり転んだりする時の所作が独特で面白かった。主役以外考えられない存在感で、それがみごとにタケルの役にはまったねえ。とにかく「殿」とお慕い申し上げております。
白石茉子役 高梨臨・・・美人。見始めたキッカケ(笑)。一つだけ残念なのがこの役で、始まった当初マコはもっとおてんばキャラだと思ってたんですよね。ところが実際には料理がヘタな以外クールな姉さんキャラで、はっちゃけるシーンが少なかった。これは靖子的に薄皮大夫と対になるキャラのためしょうがなかったんでしょうけれど、マコが物語をひっかきまわす、みたいな回も見てみたかった。
谷千明役 鈴木勝吾・・・不思議と靖子の思い入れを感じた役。すごくおいしいシーンを取っていくことが多く、おちゃらかしでありながらみんなの気持ちをみつめている、でアイデアに富み何度も窮地を救い、とてもいいキャラに描かれていた。何より鈴木さんが、後半ググッと熱い芝居を見せるようになったと思う。
梅盛源太役 相馬圭祐・・・奇跡の途中出場キャラ。途中出場のキャラがそぐわなくて物語の毛色が残念な方向に変わってしまうことはよくあるが、彼のキャラクターは勿論、役者が最高だった。すばらしい存在感で、シンケンジャーという物語を昇華させた。相馬さんを、最高の仕事をしたな、と褒めてあげたい。
日下部彦馬 伊吹吾郎・・・角さんが、こんなドラマに出てくるなんて(笑)。この人の存在は大きい。この人が、このレベルの本物の俳優が、このシンケンジャーというドラマの品格を上げた、この役を二流の俳優がやっていたら、このシンケンジャーの品格は出なかっただろうと思う。出演に感謝であります。
花織ことは役 森田涼花・・・初めの頃は全く個性を感じなかったのだけど、ぐいぐい存在感を増し、その可愛さが見えて来た人でした。いやあ、まだ16,7だったんですよね、20歳ぐらいになっているのかと思ってた、失礼(笑)僕はこの人は、役者として非常に興味を持っている。役者としての高い能力を感じる。これから、ぜひ俳優をメインにやっていってほしい、ちょっと期待している。
志葉薫役 夏居瑠奈・・・初め出た時はなんと初々しく、ガチガチな芝居の印象だったが、倒れてタケルと二人で話すシーンでは、もう何とも解けていい芝居をしているように見えた。ラスト数話で登場ながら、もう後半では完全に仲間の一員として存在感を持てていた。脚本家の腕前と共に、その初々しさも込みでふさわしかったと思う。
池波流ノ介役 相葉弘樹・・・で、なんと言ってもこの素晴らしいメンツの中で特別に褒めたいのがこの役者です。彼がこの役に抜擢されていなかったら、シンケンジャーの雰囲気はまったく別の物になっていたと思う。それぐらいの存在感で、内容的にも芝居的にも彼こそがシンケンジャーの大黒柱となっていた。あの異常なまっすぐさとかたくなさ、あのキャラクターを、相葉さんというこれまた異常にまっすぐでなおかつ異常に明るく前向きな彼が、最高の役に仕上げていた。
まあとにかくですね、描かれたキャラクターを、それを上回るスピリットというかパッションで表現して最高のいい役に仕上げた役者が多かった。ほんとにそれぞれが奇蹟のヒットです。で、それぞれ役者のブログを見ると、なんともキャラクターと被ってるんですよねー人柄が(笑)見事に人物そのものをとらえたキャスティングだと思う、このキャスティングをした人と見事に彼らを巡り合わせた運命とにほんとに賛辞を贈りたい。
で、僕が言いたいのは、第47幕「絆」の回のことです。この回は奇跡の回だった。ドラマ史上こんなに濃い内容の30分を見たことがない。ほんとに奇蹟の名作回でこの回の出来はありえない。この30分は僕の映像もの物語史上最高です。すごすぎて、名シーンの連続過ぎて、どのシーンがよかったと選べない。選ぶとすべて30分を書くことになってしまう。
この、タイトル「絆」と絡めてですよ、
黒子とシンケンジャーたちとの絆、
ジュウゾウとその家族との絆、
源太と姫との絆、
薄皮大夫とドウコクとの絆、
薄皮大夫と黄色いちっこい奴との絆、
そしてタケルと仲間たちとの絆、
マコの「ダメー!」
千明の「よけんなよ!」
ことはの真剣な顔と笑顔、
流ノ介の「殿と見込んだのはただ一人!」
タケルの「俺に…」と言って流す涙、
源太の「寿司屋でよければ」
薫の「頼む」
このまさにみんなの絆のシーンを盛り込みつつ、タケルVSジュウゾウの戦いを締め薄皮大夫の斬られ方を盛り込みドウコク復活までを描いた、それもぎゅう詰め感なく見事な展開で描いてみせた、最高傑作の回です。これはすごすぎる。もう10回近く見直してる(笑)。この回の、火に包まれたタケルに火炎を割って登場する流ノ介のシーン、こここそがこの「物語シンケンジャー」の真骨頂のシーンですね。そしてあれほど忠誠を誓った流ノ介がタケルに向って呼び捨てタメグチ、そして再び忠誠を誓うという、アウー思い出しただけで号泣!(爆)ここにこの物語のすべてがある。靖子が描きたかったメインテーマがある。
この、出演者たちがですね、特にタケルが影武者と分かってからというもの、もう役者本人がなんとかしてタケルを救いたいと本気で思っているような一体感、役者本人のレベルから物語と一体化してるような熱さを感じ、たまらんものがあった。タケルを追ってみんなが走るシーンとか、タケルが殿として再び登場するシーンのみんなの顔、「力づく」のセリフに噴き出すシーン、もうほんとになりきってる感があり、めちゃめちゃ感情を共有できた、ああ、すげードラマだったなあ。
とりあえずゴールデンアウー賞受賞おめでとう。ほんとに、そうもらえる賞じゃないよ?(笑)
近々、秋葉に行ってフィギュアでも探して買ってこようと思います、あと、どうやら続編企画があるらしいこともつかんだし(笑)、
まあとにかくおつかれさま!すばらしいどらまをありがとうございました!
ゴールデンアウー賞を取るほどのドラマを作ったことを誇りに、これからも頑張ってください!
で、2009年ゴールデンアウー賞関連はまた後日、今日はいっぱい書きました(笑)
- 2010/02/07(日) 18:20:14|
- 電王&シンケン!|
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